自律神経のはたらき : ANBAS

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Bright Ideas, Only One Company Determining Autonomic Nerve Activity

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自律神経のはたらき

人間の体内環境は常に一定になるように保たれている

私たちの周りの環境は、絶えず変化しています。夏の暑さに、冬の寒さにそれぞれ私たちは着物を薄手にしたり、厚着したり、生活空間の温度を変えたりなど様々な工夫をしています。いつでもどんなに外気温が変化しても健康な人の体温は、おおよそ36度になるよう調節されています。あるいは食習慣について言えば、決まった時間に規則正しく食事を取る人も、あるいは不規則な食事を取る人も血液中の糖の濃度は、ある一定の範囲に保たれています。 このように体温、血圧、血糖などの調節は自律神経系や内分泌系のの指令によって行われています。その他血液中のたんぱく質、電解質、酸素濃度なども体内の様々なセンサーにより監視され自律神経系と内分泌系の働きにより精密に調節されています。 このような体内環境を一定に保つ能力は、体内恒常性維持機構 《Homeostasis:ホメオスタシス》(homeoは「同じ」「似ている」、stasisは「安定」「均衡」を意味します。)と呼ばれており、20世紀の中ごろに米国ハーバード大学医学部のウォルター・B・キャノンにより名づけられました。キャノンは自律神経系(特に交感神経)とそれにより支配されるアドレナリン分泌器官である副腎髄質が様々な体の内外の環境因子(寒冷、低酸素、低血糖、痛みなど)のストレス刺激が体を襲ったときに体内恒常性維持のために重要な役割を果たすことを明らかにしました。

自律神経の分布とはたらき

自律神経は、内臓の器官・組織を支配しており、細胞活動の調節を行うことで、内分泌因子(ホルモン)の放出の調節を行い、ホルモン作用をコントロールします。その作用は強力で、わずかな量でも十分機能を果たします。ホルモンが標的の細胞に達すると様々な細胞機能の調節が起こります。

(自律神経の分布)
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(自律神経のはたらき)
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自律神経は何によってコントロールされているのか?

実は自律神経は脳によってコントロールされています。その中でも特に視床下部という部分によって支配されています。(殆どの内分泌系も視床下部によってコントロールされています。)つまり、視床下部から自律神経を経由して内分泌器官・組織をコントロールする経路と視床下部から脳下垂体を経由して内分泌器官・組織をコントロールするという2つの経路があります。勿論、血糖が上昇すると膵臓のランゲルハンス島のβ細胞からインスリン分泌が起るように、内分泌細胞自体の環境によってもホルモン分泌はコントロールされます。話は少し横道にそれますが、人間の睡眠-覚醒、体温の変化、ホルモンの量、尿の生成量、胃腸の運度などの生理機能が規則的に変化していることをご存知でしょうか。この内で約24時間周期のリズムを概日リズムとよびます。概日リズムによる変化は外界の周期的な環境変動 [特に明(昼)、暗(夜)の繰り返し] の結果として生まれているのではなく、人間の体内に存在している約24時間リズムを刻む体内時計によってコントロールされていることがわかっています。この体内時計は脳の視床下部の中の視交叉上核という部分にあります。この視交叉上核が自律神経の中枢として機能し、血糖や血圧などの体内恒常性維持に重要な役割を果たすことが私たちの実験も含めた研究により明らかになってきました。
ラットの脳内に糖の利用を阻害する物質(2-deoxy-D-glucouse:2DG)を投与し、脳をエネルギー欠乏状態にしておきます。(脳は糖を必須のエネルギー源としています。)このような状態で脳は糖を作るよう各臓器・組織に命令し、交感神経を興奮させ、副交感神経活動を抑制して、膵臓からのインスリン分泌を抑制し、膵臓からのグルカゴン分泌と副腎髄質からのアドレナリン分泌を促進して血糖を上昇させ脳のエネルギー欠乏状態を克服します。脳・視床下部にある視交叉上核を破壊して同様の実験をしました。すると膵臓からインスリン分泌抑制、膵臓からのグルカゴン分泌と副腎髄質からのアドレナリン分泌の促進などの現象は消失しました。また神経を逆行する性質をもったウィルスを用い、これを末梢の臓器・組織に投与すると一週間後に視交叉上核でこのウィルスが見つかりました。このことから臓器・組織をコントロールしている神経を逆行して脳・視床下部・視交叉上核に到達したことがわかりました。LinkIcon「掲載誌」で詳しくみる

これらの事実から脳(視交叉上核)は自律神経調整の中枢として機能し、末梢の臓器・組織の調整を行っていることがわかります。

ANBASが自律神経系を評価指標にする理由

これまでの話をまとめますと、個体レベルでは脳、自律神経系、内分泌系が有機的に結び付いて体内外の環境変化に対応し、体温、血糖値、血圧などの極めて大切な生理的指標をある範囲内に維持しようとする機能を発揮していることがわかります。つまり何らかの環境因子の変化により、脳が血液中の糖の濃度が低下していると判断すれば以下のような情報伝達が起こります。

『脳(視交叉上核から糖の濃度を上げよとの命令)⇒自律神経活動変化⇒内分泌系(膵臓β細胞でのインスリン分泌の低下、膵臓α細胞でのグルカゴン分泌の上昇)⇒生理機能指標の変化(血液中の糖濃度上昇)』

という活動が起こります。言い換えれば生理機能がある方向に動いていれば、それに関係する内分泌系と自律神経系の活動も同じ方向に動くことを意味します。これまでの評価方法の多くは最終的な生理機能指標の変化として測定してきました。『脳(視床下部)⇒自律神経系(膵臓自律神経)⇒内分泌系(インスリン、グルカゴン)⇒生理機能(血糖)』という関係からすると内分泌を測定しても、自律神経を測定しても、変化の方向は定まっています。従って、どれか一つを測定すればよいことになります。この際、臓器・組織を支配する交感神経が興奮したからといって全ての臓器・組織の交感神経が興奮するのではなく、個々の交感神経で異なった活動変化が起りますので、それぞれの臓器・組織の自律神経活動を測定する必要があります。
自律神経は応答性が非常に良く、短時間に変化が起るという利点からANBASでは自律神経の活動を評価指標にしています。詳細については、「ANBASの技術」へ


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